【コロンビア安楽死】南米ラテンアメリカの進化は止まらない(2024年8月時点の最新情報)

コロンビアは南米で初めて安楽死が、国家として法制度化された国です。
裁判の判例としては1997年から認められていましたが、実際に安楽死が実施された年は、法整備が行われた2015年からです。

そこから2021年までに計124名が安楽死にて亡くなっています。

 

そして何といっても世界でトップニュースになったのは2021年7月の憲法裁判所の判決でしょう。
「身体的傷害または重篤で不治の病に起因する、激しい肉体的または精神的苦痛に苦しむ患者安楽死を実施する場合、<慈悲薩害の罪は発生しない>

…という画期的な決定を下したことです。

2020年 ALS患者ヨランダ・チャパロは「死ぬギリギリまで安楽死できないのは苦痛だ」と裁判所に制度の改善を訴えていた

※⇧ALS患者嘱託殺人の『林 優里』さんを思い起こされます。結局ヨランダさんは安楽死できず死亡💧

 

つまり『末期や死期が差し迫った状態でなくても』不治の病で身体的、精神的苦痛に苦悩されている患者は、いつでも安楽死を要望できることになりました。

これは当時、世界に大きな衝撃を与えました。

2022年の画期的な判決後、初めての、末期ではない患者さん安楽死
最期のお別れシーンは日本でも大きく報道されました

それまでは南米諸国は政治的にも文化的にもキリスト教カトリックの支配が強く、このような社会変化が起きるとは想定していなかったからです。

コロンビアは国民の95%がキリスト教ローマ・カトリック)で、2006年まで(レイプなどいかなる理由でも)中絶が禁止の国だったほどです。

※中絶に関しては南米でも依然として発展途上です。そもそも処置に協力する医師が少ない。

 

そんなキリスト教支配が濃厚すぎる南米で、まさかオランダのようなレベルの高い安楽死制度が誕生するなど、以前は想像もできませんでした。

そして、この出来事を契機に、ついに南米でも安楽死の議論が沸騰していきます。

キューバエクアドル、ペルーは安楽死を合法化しましたし、チリやパラグアイ、アルゼンチンでも国会で安楽死の法制度化が議論されるようになりました。

以前の南米イメージを覆してくるような画期的な出来事が次々と起こってきています。

 

この2022年の起きた新しい流れについてはリアルタイムで動画にまとめています⇩

youtu.be

※かなり当時の状況を詳しくまとめたつもりです。是非とも御覧になってください💡

私はこのニュースに触れて衝撃を受け、南米に大きな関心を持ち、歴史や文化・政治状況にまで興味を持つようになりました。

安楽死のテーマだけでなく、これからの南米の動向は大注目と言えるでしょう。

 

ありがとうございます。